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ルーフ・シェアの家 Shared roof house


横 浜トリエンナーレ2011の連携プログラムとして開催のアートイベント

『 新・港村 小さな未来都市 』の建築設計プロポーザルの応募案です。(最終5選)
(審査員:曽我部昌史、小嶋一浩、馬場正尊の各氏)

「この先の多様な価値の狭間にみえる新しい家のかたち」と題して、

横浜らしさのこの先を見据えたような建物群、これまでに体験したことの無いような、本来 わたしたちが求めていたであろう心地よさを感じさせるような、新しい民家ともいえるような建築群(展示会場内の造作・インスタレーション)の中の一棟について計画提案した
コンセプチャルな作品です。

※本提案はこれからの地域(
郊外住宅地)のあり方への提案、
住宅からはじめる新しい公共性の試み 」でもあります。

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横浜らしい建築

建築がひらく新しい可能性を感じさせるテーマを設定しています。
既存概念に捉われず、新しいものへ向かって自ら進んで取り組む(進取の精神)といった
開港以来の横浜らしいアクティブなテーマとしています。

郊外の状況

従来の街並みにはパブリックとプライベートという道路と敷地と建物の区画割りが存在します。
ひとつの敷地にひとつの△屋根の家があり、それらが道路に沿って反復していて、道路と敷地の境界線向こうには行くことが出来ないという状況が見えてきます。

テーマ性のある空間操作(テーマ空間)

そういった状況の中で△(さんかく)屋根を▽(サカサさんかく)屋根へと空間操作を行います。屋根を含めた建築ボリュームを細胞が分裂するように窪ませ、分節化する ことで生じる新しい凹状の空間をスロープ、小路(パス)、溜まりの場所(フィールド)として用意します。すなわち、古くからの屋根のかたち「△(さんかく・今までの民家のかたち)」を「▽(サカサさんかく・新しい民家のかたち)」にして屋上に 凹空間をつくり、今まで△屋根の時にはなかった新しい領域を生み出しています。

新しいシステム

このような空間操作によって生み出された新しい空間にパブリックとプライベートという所有と利用の概念を拡張した共有(シェア)という考え方を導入することで、 テーマ空間の新しい利用状況が可能となり、個々の敷地を超えたつながりや場所が生み出され、人々のアクティビティを活性化させます。通行できる人を会員制 にして安価な通行料や登録料を課して、維持管理費に充てたり、より魅力的な場所の形成に役立てられるような方式も考えられます。住み手は魅力的なシェア空 間を用意し、利用者は自分好みの通路や場所を選択できる、そんな楽しげな住民相互の関係を構築できます。

OPEN / CLOSEな空間

壁と天井によってゆるやかに分節された閉じた場所と開いた場所は「こちらとあちらの‘つながり’あるいは‘遮断’」といった空間的関係を生み出します。 シェア空間(スロープ・パス・フィールド)とプライベート空間は立体交差することで、機能性を処理しつつ、トップライトなどの開口部を通して、より 積極的な関係を構築できます。また、プライベート空間では、屋根の窪み部分では中腰でかがむという身体的行為によって空間を分節化しています。(敷地の大 きさによってスロープの傾斜や高さを設定します。)

敷地の所有・利用状況に新しい可能性

△(さんかく)屋根の家の周辺敷地や道路との関係は、道路と敷地の一方向性で車中心社会。
一方、
▽(サカサさんかく)屋根の家の周辺敷地や道路との関係は、隣地とのつながり、歩行者通路、敷地隙間空間の活用、各シェア空間との連結や人々の交流が可能 。微高地といったランドスケープと一体となった外部環境をつくりだし、人間中心の生活空間として利用されます。
同時に、建物と外構と道路といった区分を超えた一体的な生活の場所を形成できます。

アクティビティが創発する新しい地域活動と新しい公共

家族構成の変化による人口減少や都市部への住み替えといった縮減していく郊外環境で残された余りのある空間には、地域の実情に合わせた生活に身近な公共的 なサービスをシェア空間としてインプットしていくも可能。SOHOやアトリエといった仕事や趣味の使い方から、
NPOや社会起業家といった民間主体の公的サービスの参入も今後期待できます。

このように、従来の画一的に区画割りされた敷地と家の集合エリアに対して、屋根という建築部位の空間操作を行いシェア空間として利用しつつそれらを相互に 結び付けることで、これからの新しい地域(郊外)が生まれていくことを期待しています。


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